7月(君達がいてボクがいた)
三重県の津で最高気温が39度を超えた日であった。
朝マズメと夕マズメを狙って海に出たものの、朝マズメの方は7時ごろ帰ってきた。
早朝5時前に出たから2時間ぐらいしか釣らなかった。
日が昇ると途端に暑くなるし、無風だし、タイ狙いなのにカスリもしないので釣り気が
急に失せたのである。
四日間の休みだったのに釣りに出たのが、たった
一日。
庭仕事で肉体疲労児になっていたので釣りをする
元気がでない。
しかも肝心なアタリがない。
となると夕マズメも期待薄か、とそんな思いで夕方
の5時過ぎに海に出てみたのである。

釣れそうもないので、遠くにいくのをやめた。
それとエンジンを止めて再始動するときかからない
ことが多くなってきてヤバそうなのだ。
最近は荷物になるのを嫌ってオールを積みこまない
し、かなりエエカゲンな奴になりつつある。
結局エンジンの始動にかなり時間を食ってしまい、
3箇所のポイントは、ことごとくエンストアウチ。
夏の風物詩、キスの仕立て船が湾内に
ノンビリ浮かびます。
スターターを引きすぎて指にマメができ、それが破れ、
さらに塩水に触れるものだから痛いのってなんのって。
あんまりしつこくスターターを引いていたものだから、
近くの船が係わり合いを避けて、遠ざかったりしたも
んなあ。
一時は観念して泳ごうかと思った。
こんなとき湾の中はありがたいなあー、とつくづく噛みし
めるのです。
30分も泳ぐと、たいがいどっちかの岸にたどりつけちゃ
うから安心なのだね。

エンジン始動にさんざんテコズッタもんだから、いつしか
太陽が山の陰に沈んじゃって、帰りの海はひときわサ
ービシイ。
普通の人ならここで寄り道しようなどと毛頭考えないし、
素直に帰ったでありましょうよ。
が、ボクは決して秀才ではないのですが、まぐれて非
凡なのです。
オットー、これは6月下旬の写真でした。
出来悪後輩と釣ったカワハギです。。

エンスト覚悟で、去年の秋に大アジを釣ったポイントに
船を寄せてみた。
ここに、釣り師の人生を分けるナニカガがあったのです
よ。
ただの欲ボケとか言ってしまえばお終いですがね。
このポイントは水深7mぐらいだから、大物が掛かった
らメン玉がひっくりかえっちゃうぐらい、ガッキューンの
衝撃がある。ゴムクッションを装着してないので竿の
弾力が全て。
ああこれだから釣りは止められません。

万に一つの賭けに勝ったのです。

どうです!このうまそうな熟れ具合。トマトではあり
ませんよ。でかいアジをしっかり見ておくれなし。
青イソメのエサでほんの20分ぐらいの釣果です。