兆候のイワシ
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休日を頭に4日間の五ヶ所行き。
予報では4日目が雨となっている。

となると、約束される庭仕事は3日間しかない。
やりたいことが山ほどあって、秋の日はあまりに
短かすぎる。
予定の庭仕事を片付けるには最低でも3日間
欲しいところだ。
そして庭仕事を達成した後、お決まりの最終日に
釣りを計画しよう。
このように、楽しみは一番後に取っておこうというのが
オラの変えようのない習性となっている。

しかし、これがシクジリの原因になろうとは、
過去の実態がすべてを物語っている。
庭仕事の疲れが溜まりに溜まって、釣りに行く気力を
失ってしまうのだ。

だから今回は日程をガラリと変えてみることにした。
二日目の早朝に舟をだすことにしよう。


未明の空は無数の星で輝いていた。
快晴間違いないし、風もなし、庭仕事の疲れもなしで
順調そのものに思えた。


最初のポイントでいきなりデカアジだった
それからが長すぎた。
ポイント移動すること3回
最終ポイントでチビダイを数匹。
久しぶりに粘ってみましたが、結果はさみしい限りです





しかし、結果は
デカいと言えど一匹だけ


この時期、デカアジをバカスカ釣らずして何を語らん。
脂が乗ったアジはカカーへのミツギモノ。
五ヶ所への野望は妻の援助なくして成り立たない。
財政支援の約束手形として
デカアジの一匹では話にならないのだ。

そこで
その日の夕暮れに再び舟を出そうとしたのだが

アララ
船外機がまた故障?
キャブレターから燃料が溢れ出しているじゃないの
先日修理したばかりだちゅのに

しかたなく
地元の自動車修理工場に持ち込んだ。
どうにか直ったものの、時間があっと言う間に過ぎ
外はもう闇の世界だもんな。
船外機はとても重く、坂道を登ったり下ったりで、
ホトホト疲れてしまった。

明けて3日目、
釣りをその日の夕暮れと決めたから、
早朝から庭仕事をガンガン飛ばした。
おかげで予定の仕事もあらかた片付いたし、
船外機の試運転も完了したし、イザ舟を出した時になってだね、
気づいたんだな、
アミエビブロックを解凍するのを。

すっかり忘れてた。

疲れてんだべな
しゃあない、4日目の朝に延期するか。

連休の最終日、4日目は豪雨の予報だった。
雨はいやだし、かといって今更後に引けないし、
中止するとエサがもったいないしなぁ、
なんやかやと意気地のないこと。

夜明け前の真っ暗な海を走っていくと、
船外機音にビックリしたイワシが
船内に飛び込んだ。


思わぬ展開になった。

ジンクスがあって、
イワシが船内に飛び込んできたときは、
豊漁間違いないのだ。


3日前と同じポイントでやってみた。
確信に満ちて竿を振った。
なにしろイワシが転がり込んだから。

ズボッ
弓なりになった竿がヘッドランプに照らされ、
そのまま海中に突き刺さった。


してやったりだ
笑いが止まらんなぁ

信用手形が一枚、又一枚と増していくのだった。
いろんな人が言っていました。
もうアジは期待できないと。
この2週間で冷え込みがあり、潮が変わって
群れも小さくなり、湾外へ去ったかも、ってね。

釣れない時期に釣るとヨロコビが倍になります。