夜勤はつづく
		猛暑の時期は辛い。 暑くて暑くて、何をしていても辛い。 まして陽が昇った海に、ボート釣りなんて地獄です。 上からは太陽熱のストレート弾。 下からは水面からの反射弾。 ガスコンロのグリルと同じです。 まさに両面焼き。 真夏は超、強火力。 だれが、そんなグリルに飛び込みまっかいな。 老体の身をいたわらねばなりまへん。 釣りは朝夕だけに限りましょう。 陽が昇る前までと、陽が沈んでからですね。 そもそも魚の活性が一番高いし。 それに個人的な問題ですが、携帯電話への着信、 いわゆる「緊急呼出しの活性」が格段に低くなるのです。 これが一番うれしい。
未明に海に出て 東の空が白んできたころ ボクは「退社」の時間となるのです。 おつかれさまでした		ダラケタ時間を楽しんでいるときに、携帯ひとつで 仕事に引き戻されます。容赦なくです。 ”風雲急を告げる” 事故発生、 現場がパニックに・・・どうしよう、ってなことで。 超スピードで竿をたたみ、 アンカーの引き上げは、蒸気機関車より力強く。 生簀の魚をつかんで海にホカる早業は、鉄人漁師。 そして帰りの船外機はウルトラマシーン、鉄砲より早い。 2馬力ですから。 ・・・ツライ あっ！　トドが海面を飛んでる いや、あれは　シー　　　パーマン　だ！ ほんとに、 冗談ぬきにシンドイですから。 経験する度に寿命が一年縮んでる。 だからもう7回も経験、7年も若死にってことになります。
		長生きしたいです。 のんびり生きたいです。 余裕をもって生きたいです。 でも今の時代、ゼニがないと不安でなりませぬ。 安心して長生きするためには ゼニモウケをつづけねばならない。 なんだか堂々巡りだな。 ゼニモウケ辞めれば、直ぐにノンビリできるのに。 それに仕事辞めれば 暗がりばっかの釣りから解放されましょう。 だいたい、陽の無い海はサビシイ。 正直、孤独過ぎます。
紫色の花はブッドレアといいます。 昨年の初夏に植えたもので、 今年は沢山咲きました。 「花は魚の恋人」 違ってましたか？ 「森は海の恋人」 でした。 わざとらしい	......