孤独の人 |
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なんですよ 気持ちが今一つ、っていう時があるものです。 |
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エサはエビ、冷凍されたエビを使います。 一つテンヤという釣り方ですから、狙いはマダイ。 マダイといえば、生エサ(ウタセエビ)を使い、 胴付き仕掛けに夢中になっていたときがあります。 仕立て船ですから、まずボーズということはありません。 名船頭がアンカーを打つ場所は一級ポイント。 御膳たてが整っていますので、あとはガツガツいただく だけです。 師崎港を出るときは、ワタクシはいつものようにハッチを 開け、船倉に潜って寝てしまいます。 汚れた毛布に包まれば、なぜか安心です。 船の振動が心地良く、間違いなく熟睡でした。 出港から一時間余り。 目覚めはハッチを踏み鳴らす乱暴な音です。 仲間の二人は、ワタクシより数段上の達人たちです。 ワタクシは、あくまで割り勘要員でありますから 釣れなくても当たり前でして。 ・・・ですから、 たまにはヒットすることもあると ぐふふふ♪ マダイの舞台は五ヶ所湾に変わりました。 演目は一人舞台。 ひとり船頭は孤独です。 なにもかも自分一人でやらねばなりません。 忘れ物があっても貸してくれる人がいないのです。 ポイントに留まることなく、忘れ物を取りに戻って 一時間のロスです。 期待の朝マズメは、ずーっと船外機のハンドルを 握ったまま、竿には触れずじまいでした。 気持ちの高ぶりもなく、ただ時間だけが過ぎて いきます。 腹いせにデカトラギスのアゴを引き裂きました。 エソのドタマをかち割ってやりました。 |
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空はもう秋の気配です。 |
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一匹だけ 季節は秋になりました 達成感というものが・・・今一つ |
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