台風前

......

以外とやるもんだネ

・・・と、思ったりしたものです。







































夏のボート釣りは辛いです。
日が照りだすと暑くてたまりません。
ただでさえ暑いのに、水面からの照り返しが加わります。

思い出します、若狭の海。
はじめてゴムボートを買ったのは、25歳くらいだっけ。
うれしくてすぐに海に浮かべました。

それまで延べ竿しか使ったことがなかったから、リール
竿を知ったときはカルチャーショックでした。

海釣りのエサが、何か知りません。
そもそも、仕掛け(釣り針)に無頓着だったのです。

頭にあったのは、糸とオモリと針だけ。
少年時代のフナ釣り仕掛けですね。


ボート釣り開始です。
エサの青イソメが初めてなら、そいつが指に噛みつき、
あまりの突然で悲鳴をあげたのも初めてでした

ベラが次から次と釣れました。
エサをつけて仕掛けを降ろすと必ず釣れる。

針外しがないから、外すのが大変です。
ヌルヌルした魚だから手で掴めません。
おちょぼ口なのに歯だけは鋭いのです。

ベラの口を無理やり広げ、指を突っ込むしかない。
青イソメに噛まれ、ベラの歯で切り傷になった指先は
血がにじみ、傷だらけでした。

おまけにベラの色が派手でケバケバしい。
ボートの中は、釣り上げたベラが死臭を放っています。



初めてのボート釣りです。
クーラーボックスなんて持ってません。
したがって飲料水と食い物は無いです。

ボートには、上半身裸のワカモノに、釣竿と、青イソメの
エサだけ。

暑さをしのぐ帽子もなければ、タオルも持ってません。
空は、海との境界がないほどカンカン照りです。


体力の限界は、とっくに過ぎていました。
海から上陸して、しばらく木陰でぶっ倒れていました。

自然を相手に遊んでいると自分を見失うのか、
う〜む
ワタクシは、いまだにそうした頭の歪(ゆが)みが続いて
いるようです。




台風が来る前に、だれが舟をだしましょうか。
うねりが岩壁にぶち当たり、大きな飛沫をあげています。


「海が荒れる前は釣れる」
これでイイ思いをしたこと、過去にありました。

幸い、空は厚い雲に覆われカンカン照りでありません。
気を使うのは、うねりだけです。


ドンピシャリ、
デカダイは、うねりからの贈り物でした。
いえ、頭の歪み(幼さ)のおかげかもしれません。


まあ、ワタクシも、もうジジイです。
うねりの海は危険ですから、これで最後にしましょう。



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