冬の稲妻


釣りには天気予報が欠かせません。
ワタクシがネットで参考にしているのは、
ヤフーとニフティの地元の天気予報。


さらに波高と風速を知るため
ヤフーの「釣り、鳥羽の海域予報」と、
グウーの「鳥羽つり場の天気」を参考にします。


当る確率はどんなもんでしょう。
風の強さが片方が2mで、もう片方が7mなんて
大きく違うことがあります。こういうときは
真ん中をとって、4mくらいかなと・・・修正予想。

今日の予報は、やや風があるとなっています。
しかし、外れることもありますから
確かめてみましょう。


残念ながら予報が当たりました。

風の納まることはありません。
最初から最後までシーアンカーの流しでした。

大波の飛沫でズボンは濡れるし、
両手はシーアンカーの回収で乾くまもなく、
凍えたままです。

ボートはどんどん流され、
時はどんどん流れ去っていきます。


思うことはただ一つ
「マダイが一匹釣れたら即、帰ろう」


(12月8日の釣果)

いつまでも帰れない訳がありました。

上の画像がその訳です(涙)












次の日、
天気予報では10日に一度あるかないかの
絶好の釣り日和です。

しかしお昼まで絵手紙教室。
ワタクシ、思い余ってマダイの絵をかきました。
自己最長記録65cmのアレ。



もういけません。
家に帰るなり海に飛び出しました。

時計は午後の1時。
残された時間はわずか3時間。

冬の海はあっという間に閉じます。
陽光に輝いていた海面が、
またたく間に鉛色と変わります。

天気は上々なのに魚の活性が
よくありません。
たまに釣れるのはエソばかり。

さわったオモリの冷たさで、海水温の低下を
感じました。

なるほど活性が低い訳です。



急ぎの帰りに、ふと空を見上げました。

見えますか?
米粒のような黒の点々。






無数のトンビが空を舞っていました。
ワタクシの後を追って来たようです。


お土産があることを知っているのでしょう
エソがたっぷりだってことを。


しかし、ワタクシの後を追うのは
それだけではありません。

歌声?
ワタクシが高らかに謳う歌にあるのでしょうか。

まさかねえ

まったく下手くそですが、ありったけの
大声でヨーデルを歌ったのです。

歌を止めると、その場で旋回するだけなのに、
再び歌い始めると
一斉に近づいてくるのです。


これを何度も繰り返し、合点しました。

わが「美声」のどこかに、トンビを夢中にさせる
なにかがあるようです。

ワタクシにはテレパシーが
隠されているかもしれません。

そうでないとしたら
音痴にたいする好奇心?




ところで、ヨーデルをなぜ
歌う気になったのでしょうか。

(12月9日の釣果)

そうです、この赤い貴婦人、
陽が傾き、
すっかり諦めていたときでした。



うふふ
うれしくって大声で
歌わずにはおれなかったのです。









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