焚き火
五ヶ所のM爺さんとKご婦人からの県外電話である。
しばらく顔を見てないから、どうしたのかと心配していたとのこと。
ありがたいなぁ〜。
地元の人に会えるのも五ヶ所に通うヨロコビの一つである。
着いて直ぐにとりかかったのはボートの準備。いつでも
釣りに出かけるための態勢で、万事抜かり無し。
波が静かで釣りには申し分ない天気である。
ただ、かねてからの念願である「課題」を先に片付けたい。

地面を掘っただけの焚き火場であるが、少しマシなものに
したいのだ。
雨が降ると、周りの土砂が流れ込んで埋まってしまう。
周りを土を固めて高くしたのであるが、いつのまにかその
堤防が崩れて無くなってしまった。
愛すべき若者たちが、焚き火の消火ためにその堤防を崩し
て土を被せたのである。
念を入れた消火だが、何のために周りの土が盛り上がって
いるのか、少しでも疑問を感じてくれてたらなぁ〜。

堤防の修整も一度だけで済めばイイが、そうはいかない。
どこかでケリをつけたくて本格的なものをと考えたのである。
あれこれ考えた末に、コンクリートで造ることにした。
一番安上がりで、好きな形に仕上がるのがコンクリートの
魅力だ。
地元のかたや、近くの別荘のかたたち
五軒からのいただきもの。
右下は牡蠣です。
問題は型枠である。コンパネ板を円形に切り取って2枚。
それを太鼓に見立ててベニヤ板で貼り付けて内側の型枠
としよう。
外側の型枠はベニヤ板を丸め、土留めで固定する。
もちろん基礎は、栗石を敷き詰め転圧に余念はない。
真珠籠の上に土を被せただけの埋め立て地であるので
地盤がヤワイのである。
それもあってコンクリートに鉄筋を入れたいのだが、円形
に加工するのも難儀なので、太い針金で済ませたい。
コンクリート用砂利は、駐車場に残っていた砕石を利用し
よう。
では、砂はどうするか。近くには無いし、遠く車を走らせて
海岸の砂浜から失敬してこよう。
コンクリート練りは、いつも通りの一輪車を使って2回で
充分だろう。

無駄のない働きを目指し、計画だけは緻密である。
そして最初の仕事始めとして、コンパネ板の円形切り出し
にかかると・・・。
直径90cm描き終わって心配になり、こんなに大きくしなく
てもいいんじゃないかと80cmに修整。
やはり作業の見直しは大事である。
深さは18cm、天端は鉄板を乗せたりするので
水平器でフラットに施工したつもりです。
材料費はおよそ2500円なり。
だが、しばらくしてまたまた悩んでしまう。
あまりの縮小に気がとがめ、間をとって84cmに決断した。
円を3個も描いてしまった。うっかり80cmで切らなくてよかっ
たと、自分の慎重さに感心するのだ。

一日めは買出しと型枠造りに費やし、二日めは雨の合間に
土の切り出しやら転圧やら砂の確保に奔走し、結局三日めに、
どうにか仕上げることができた。

さて、やるべきことは全てやった。念願の課題は完璧に終え
たのだ。後は労働から解放され、こころおきなく釣りに専念
できようというもの。

しかし一度もボートを出さないまま、それを片付けるなんて。
そんなミジメなことってあるだろうか。

3日め、雨上がって寒波到来。
4日め、三重南部地方強風波浪注意報。
後日、型枠を外した写真に取り替えるつもりです。