ガキの夏

アッと驚く
コンクリートの階段際に一体何が?
ただでさえ暑い日なのに、
この激しく暑苦しい音は何だろう。
うんざりするほどのミツバチが羽ばたいて、
崖の巣穴に出たり入ったり、そのせわしなさったら。

その巣穴の下はご覧のとおり
削り取られた土が、
それも砂のようにサラサラの土がボッタリと。

このままほっておけなくて
かき集めた土の量が半端じゃありません。
このままにしておくと・・・
崖はどんどん崩れ、排水路はどんどん詰まり、なんといっても
・・・コワイ。
ミツバチの群れを突切らなくては、海に降りられないのだ。

煙で燻すには広すぎるし、かと言って立ち退きそうでもなし、
どうすべェか。
仕方なしにジョロで灯油を撒いたみた。
微小生物が灯油を嫌うことを知っているんだな。

で、1回目の散布の結果・・・・

で、2回目の散布に高価な無臭無色のクレオソートを混入して
次の日のの結果・・・・・

で、3回目の散布に安価なクレオソートを大量に混入して、
噴霧器で強力に巣穴めがけ吹きつけ、
次の日の結果・・・・・・

で、4回目の散布は三日目の早朝に。
ここまでに使った灯油の量は20リットル。









いやはや
しつこいのなんのって。
朝起きてみると、新たな土が削られているんだから。
そりゃあ彼等の必死さも分からないこともありませんよ。
ここはいつでもお花がたくさんあって、
しかも人気のないところだから、巣造りにはうってつけの
場所なんだな。

2日目から異種作戦併用。
巣穴に入ったところを、すかさずアースジェットで巣穴に
吹き付け開始。
あっちの巣穴に入ったらすかさずシュー、
こっちの巣穴に入ったらすかさずシュー、

使った本数、4本。
もう、かってにしてくれ。
炎天下
果てしなく続くイタチごっこにウンザリしていたとき。
精も根も疲れはてたウツロな目に・・・うっ なに?
階段の上を横切るものが・・・たしかに。

バックしてきました。
相手も「・・・うっ なに?」と思ったか、気になって戻って
きました。
・・・
立ち止まってイチベツ。
そそくさと立ち去ります。
「バカなやつ」
と、つぶやいたようなそんな気が、
イタチの目がそんな目つきでした。


そうだ、イタチもタヌキも通るから芝生が枯れるのだ。
とっさにそんなことを思い出してしまった。
芝生にジャンプして飛び上がるときに芝の根を傷めてしまう。
だからそこだけ芝生が枯れ赤茶色に変色し、どんどん
拡大している。

さっそく柵をこしらえて、トオセンボしちゃった。







暑いさなかに
舟を出して近くの磯に潜った。
去年、サザエをいただいた秘密の場所だ。
欲がでて今年も、という気持ちもあった。
がしかし、潜る目的はそれだけではないのだ。

50歳過ぎて、いまだガキごころ冷めやらず。
その証しの実践です。

水中マスクにヨモギの葉汁を塗りつけながら、
曇り防止のこんなこと、だれに教えてもらったんだっけと。
クラゲの大群を掻き分けながら、こんなことなんども
経験したなぁと。

黒鯛の群れが近づいてきては離れ、また近づいて
手の届きそうなところに寄って来るのに。

手に届きそうなところには、
サザエは1個もありませんでした。
................... さらに暑いさなかに
外洋の磯に出かけたのは西日が傾くころ。
平日だから浜辺に一人もいなくて、
今はだれもいない海。
ロマンチックな海です。

毒毛虫にさされたマブタが、塩水で刺激され痛みますが
泣いておれません。
油断しているとおおきなウネリで岩に叩きつけられるから、
ワカメの根っこをつかみながら潜るのです。

ようやく探しあてたたった一つのサザエ。
そのバカデカイこと。
手に取った瞬間だった。
バカデカうねりがドドーンと体当たり。
掴んでたワカメの根が剥がれ、なにがなんだか。
コロコロ転がされガツンと岩場に激突。
左ケツに激痛が走って・・・

それでも離さなかったデカサザエから
ヤドカリが這い出して。