旧交

秋の上天気に誘われて級友たちと散歩です。
真珠小屋が立ち並ぶ海岸線に沿って、
ドンドン先に進んでいきます。
興味深々、子供と同じです。

そして、やがて漁師から小言をいただきました。
注意してみると、立入り禁止の看板がいくつもありました。




歩き疲れ、ヨットハーバーで休憩です。
ここでコーヒーを飲むのも初めてではありません。
豪華ヨットのオーナー気分が味わえるとあって、
毎回ここに来るのです。


団塊の世代にとって、にわかにクローズアップしてくる
もの、それは。
例えば、シャバからはじき出される時期とか、
そのときまで稼げ得る銭高とか、
年金までのつなぎ資金とか、
不安は限りなくあるものです。

なかには、女房子供の離反に脅える者もいて、
そんな不確かな時期に、一番頼りになるのが旧友では
ないでしょうか。
それもなんですね、名実ともオチコボレ学友であれば
尚よいのです。
なんといっても、そばにいるだけで安心感があります。

ヨットハーバーでVIP気分を味わったあと、
さぁー 現実に戻ります。
夏の間大きく成長した木の伐採です。
この日のためにノコギリを二丁用意しておきました。



なかには自らオチコボレと自覚していながら、
他人の口から「オチコボレ」と言われると、一層傷が深まる
からやめてほしいと力む者もいます。
このようにダダをこねれるのも、相手がオチコボレ学友
であればこそでしてね、
底を彷徨ってきた者同士、痛みは分かち合えるものなのです。

とにかく安心感がちがいます。
五ヶ所の自然とおなじです。


木の伐採だけで終わりません。
イイ汗を沢山かいてほしい。
そんな願いを込め、休む間なく根っこ堀りに誘います。
ワイヤージャッキで強引に木根を引っこ抜くのです。

日が暮れるまでたくさんの汗をかいてもらいました。

................... どんな貴重な労働経験も一度でオワリとなると
寂しいものです。
次回につなげなくていけません。

豪華なホテルに行き、温泉で汗を流しました。
入泉だけですが、ロビーにはフカフカの絨毯が敷き詰められ、
ここでもVIP気分を味わうことができるのです。

苦あれば楽あり。
世間では「アメとムチ」と呼ぶのでしょうか、とても下品な
言い方で口に出したくありませんが、
ま、五ヶ所とはそんなところでしょうか。