止まれ受難
 樹木医の気分
桜の幹の様子が変です。
ブヨブヨになった表皮をめくるとシロアリがビッシリ。
腐った部分を綺麗に削りとりました。

そして化膿防止としてヨードチンキ(赤チン)に替えて
黒チンを塗っておきました。
黒チンは病気予防だけでなく、シロアリ退治にも絶大な効果があります。






 摘出手術です
ウバメガシの根元に木屑がたくさん落ちていました。
カミキリ虫の仕業です。
ヤツは樹の皮に添って器用にトンネルを彫ります。
まるで電動ドリルのような破壊力です。
一周もすると樹木はあっという間に枯れてしまう、恐るべきヤツ。

バールで傷口をこじ開け、完璧に摘出してやりました。
そして、拡大された傷口には秘薬である黒チンを塗っておくことも忘れません。

黒チンは秘薬なだけに公開できませんが、
いつもバルコニーに塗っているものと同じもの、と言っておきましょうね。

  なんの被害?
葉が食われ、皮まで剥ぎ取られていました。
被害にあった樹はイヌビワで、イチジクに似た実をつけます。
見事、丸裸になりました。

枯れた枝先は、まるで雄鹿の角に似ていますね。
そして、その樹形から推測できました。
  「犯人は鹿」

春先に楽しみにしていた菜の花が全滅、これも鹿の仕業だと気づきました。
 恐るべし自然界
同じく鹿の食害にあったマユミの樹です。
透かされた枝にぶら下っているのは何でしょう?
目の高さですから遠くからでも目立ちます。
近づいてビックリ。

正体はムカデでした。
それだけではありません。
ムカデが咥えているのはカニです。
食うのに真剣で、指先を近づけても離そうともしません。




  防戦します
鹿の被害は今年から発生しました。
それへの対策はいずれ考えることにしましょう。
それよりも今年になって、別の被害が目立つようになりました。

今まで「出会ったことがない」一番やっかいな動物です。
防犯センサーに威嚇ベル、監視カメラと、「贅を尽くして」の体制を整えます。

カメラにはそれらしくケーブルを添わしてやりました。



..........................    修復します
先人が築いた石垣が崩壊しました。
なにしろ世界遺産・・・とは申しませんが、とても貴重なものですからキチンと修復しましょう。
放置しておくと最悪の場合、崖下の道路を散策中のご婦人に落石が直撃、ということになります。

石垣の崩壊は他にもありました。
そもそも、自然に発生した崩壊ではないのです。
竹の子採りも、ほどほどにしてもらわないと・・・ね