職人芸?
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五ヶ所に移住して数日が経ちました。

やりたかったことが山のようにあり、それが今
時間に追われることなく腰をすえてやれるのです。


玄関脇に悩んでおりました。
打つ手打つ手がことごとく失敗。
「どげんかせんといかん」

大きく茂った芝生を剥がし、
玉石を取り去り、
砂も撤収し、
最終決着に入ります。








3年前のことです。
玄関脇を美しくしたいと思い、
砂を入れ、その上に小石を敷きました。

小石の名は「白川石」
名前のように白色です。

敷いてみると、どうもよくありません。
なんとも目立ちすぎます。

そこで色の違う小石に替えてみる
ことにしました。

いらなくなった「白川石」ですが、
使い道が思いつきません。

しかたなく水栓柱の根元に
ばら撒くことにしました。

「白川石」って高価なんです。















白い小石に替えて黒い小石を敷きました。
想像したとおり
たしかに目立ちません。

目立たないかわりに、なぜかバタくさい。
でも、替えたばかりです。
当面はこれで様子をみることにしました。

2年経ちました。

芝が侵入し、やがて小石を覆うように
なりました。
黒い小石が見えなくなるほどです。

芝の侵入を許さない方法はないかと・・・
考え抜いたあげく
黒い小石を撤去することにしました。

不要になった黒い小石は、
コンクリートベンチの根元に
一時仮り置きです。




芝の侵入をくい止めるには
石のサイズを大きくすればいいのでは。

そう思い込んだら後に引けません。
黒くて、しかも大きい玉石、
そうなると「那智黒」でしょうか。

でも、これってとても高価です。

しかし玄関は客人を迎えるハレの場、
金に糸目をつけてどうしましょう。

金が大事か、それとも客人か、
ついに決心の時がきました。

買ってきたばかりの「那智黒」です。
得意になってカカーに見せてやりました。
我が英断に腰をぬかすことを、期待したんです。







帰ってきた感想が
「いっそのこと、洗い出しにしたらどうなの」


それから半日後のことです。
セメントと砂利を買うためホームセンターに向いました。


さて、夜の明けるのを待って作業開始です。
いつものようにやり直しが待っていそうです。
不安をかかえながら進めました。

のんきに休憩なんかしておれませんね、
昼飯も抜きで進めました。

ところで
写真の奥に見える丸いくぼみは何にみえますか?

うふふ

陶器製の傘たてが
すっぽり座るようにしてみたんです。










アップでご覧ください。

いかがでしょう。
既存の洗い出しとの境界線は目立たないように
したつもりです。


工法について少し説明しましょう。
既存の洗い出しは本職左官屋さんです。
硬化遅延剤を使用したもので、翌日に
洗い出しを行います。

一方ワタクシの洗い出しは、セメントの硬化を
2〜3時間待って、洗い出しをします。
濡れたスポンジたわしを使い、何度も何度も
洗い流します。

数えた訳ではありませんが、およそ20回は
洗ったんじゃないでしょうか。
やり過ぎだと分かっていますが、
少しでもセメントを拭い去りたかったのです。

結果がすべてです。
さあ、
これから訪れる客人の評価は、どうなんでしょう。

客人たりとも、大事な「仕事」が待ってます(笑)



そうそう、高価な「那智黒」ですが、
まだ封の切ってない5袋は、行き場がなく
放置されたまま・・・