体験漁

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地元のさんと知り合ったのは一年前だろうか。

釣り具店(昨年閉店)の大将に紹介してもらいました。
「趣味多彩な人がいるから、一度訪ねてみたら」

話は飛んで16年前のこと。
建てたばかりの小屋の中で一人、台風をやり過していたところを
地元のさんが見回りに来ました。
「自分が建てたものだから、台風で気になったでな」と、濡れたカッパを
脱ぎながら挨拶されました。

その時にさんとのお付き合いが続くなんて、
誰が想像したでしょう。
私より一回り年齢が高いさんは、まさに人生の先輩です。
わたしはラッキーでした。
良き人に巡り合える強運があるようです。

ラッキー運は延々と続くのでしょう。
さんに出会い、そして「底刺し網漁」に誘ってもらいました。

ちなみにさんも、私より一回り年齢が高い人生の大先輩です。


朝の6時に迎えに来てもらいました。

約束時間の1分前、
さすがですね。








ずいぶん長い船です。

こんな長い船に乗るのは初めて。
しかも初めての漁だから、興奮しない訳ないでしょう。











さあ、待望の魚場に向かいます。
一体どんなところに網が仕掛けてあるのか、
興味深々です。

網を入れたのは6ヶ所、さんの奥さんと二人で入れたと
聞きました。

「普段は3ヶ所くらいやな」
さんの心遣いでしょうか、今回の刺し網は倍です。






さっそく刺し網を引き上げると、グッドサイズのワタリガニ。

次から次に、何かがかかっています。
ヒトデにヤドカリ、キビレ、待望のコウイカと、
なかでも驚いたのがイセエビ。

面白いですね。
メスを追いかけるオスのワタリガニのカップルが、
そのままの形で捕れました。

なるほど、釣りと同じです。
ポイントによって違いがはっきりしてきました。
全くかからなかったり、網を上げるのがしんどいほど大漁
だったりします。

網を上げるときのワクワク感は、やはり体験してみないと
分からないでしょう。
さんは船を操船するだけです。

なんとワタシは、
全てのワクワク感を独り占めしました。








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網から魚を外す作業も誘ってもらいました。
こんなことは一生涯であるかないかです、妻も
張り切って手伝います。

宅では、すでに作業が始まっていました。
楽しい奥さんも一緒です。

最近思うのですが、五か所のオカアサンたちは
とても賢いですね、生活の賢さと言うのでしょうか。
しかも情が深く、とても気さくなのです。

4人の共同作業なんて、めったにあることではあり
ません。
なんだか昔からのお付き合いみたいで、気を使う
こともあまりないし・・・・

イイですねえ、こんなひと時。










しかし、喜んでばかりいられません。
網からカニを外すのはとても厄介なんです。
網に絡まって、どこをどう外してよいものか、
途方にくれます。

さらに大きなサザエに入ったやどかりが、
沢山あり過ぎて、絡まった網を貝の中に引き
込んで離しません。

それを力まかせで引き抜くか、それとも貝を
叩き割るか、どっちにしても厄介で、
腕力勝負といったとこでしょうか。

汗だくになったのも大漁のせいでしょう。
こんなに沢山捕れることは、あまりないとのこと
でした。


収穫のテンコ盛りをご覧あれ

手にしているのがイセエビ
写真上下にあるのがコウイカ。

食べきれないほど沢山いただきました。

貴重な体験に、
感謝感激です