恋せよ乙女
...............
     

      山あり海あり、そして広い庭。
      
      ぐふふ こんなパラダイスに誰が住む


剣峠から八祢宜山へ


五ヶ所湾が輝いてみえます。
八祢宜山(422m)頂上への途中でした。

ああ なんという

車を降りてから30分もかからない場所から、この眺めです。










登山路に足を踏み入れたら、そこはヤブツバキの群落。

ヤブツバキは謙虚ですね。
背を抑え、お日様を求めて上へ高く伸びようとしません。

わずかな日当りでも生きていけるように自らを変え、
光りの独り占めを狙う激しい競争を捨てたのです。

辛いだろうなあ、太陽を独占する高木の下なんて、薄暗い
ばかりでメリットが無かろうにと思う・・・

しかし、自然界は面白い。
低い位置におれば風当りが弱いし、湿度も安定しているし、
根から水を吸い上げる力だって小さくて済みそうです。

そうそう、小柄なだけに体を維持する水分や栄養も少なくて
済むはずだし、あんがいこれは賢い選択かもしれません。

競いたければ、せいぜい競い合えば良しとし、
競いたくなければ避けて済ませましょう、ってわけだ、
どれがイイとか簡単に言えないようです。

う〜む なんて自然界は懐が深いのでしょう。







登山口のある剣峠。
剣峠は五ヶ所と伊勢を結ぶ街道の
最高地点にあります。
そこに野口雨情の歌碑がありました。

「神路山越え また来ておくれ
乙女 椿の 咲く頃に」

ワタクシ、この句碑を詠んで感動のあまり、
涙がにじみました。

どういうことかと言うと、

五ヶ所育ちの若き女性がですね、
そう、純情可憐な乙女ですよ、
額に汗して峠まで登ってきて
伊勢に帰る旅人を見送ったのであります。

まだ手も握ったことがない旅人を、
ただただ大きく手を振って・・・涙をこらえ

ええ、得意な夢想の世界です。

しかし、
だいたいヤブ椿の群生地である峠道は
乙女椿は見当たらないのと違いますやろか。

惜しむらくは、ほんの少しでいいんです、
句碑を彫るときに乙女と椿の間に、
間をあけてほしかったなあ。

愛嬌でね(笑)






あくなき土木工事


石を敷き詰めた石畳歩道です。
大人二人でも持ち上げれないデカ石です。

自然風にこだわりました。
持ち上げては降ろしを何度も行い、仕上げは石の間をコンク
リートで詰めて、平滑さを追及しました。

しかしある晩、石の少しの出っ張りで転んでしまいました。
自然風と引き換えに、老人へのいたわりを犠牲にしたようです。


大ケガをして悲しむのはだれか。
孫娘のすこやかな成長には、元気なジジイは欠かせないので
ありまして・・・


せっかくの石畳を取り壊すことにしたのです。
壊す前まで、いろいろ挑戦しました。

電動ハンマーで石のデコボコを斫り取りました。
ディスクグラインダーで平滑にしました。

結果はいずれも満足できるものではありません。

ならばと、モルタル仕上げでケリをつけるため、セメントと砂を
せっせと購入しました。


しかしです、「何事も慎重に」が我が家の教訓になっています。
手直しほど辛いものはないからです。

モルタル工事の直前、一晩じっくり考えました。

平滑さを求めればコンクリートが増えて自然風が損なわれ、
自然風を求めればデコボコはやむを得まい。

全てに納得できる道はないものか。

悩んだあげくの結果が上の画像です。






きれいさっぱり石畳を撤去し、コンクリートの洗い出し仕上げに
しようと決心しました。

そして工事はプロに依頼することにしたのです。
自分でやりたかったのですが、コンクリートの量が多すぎました。

上の画像にある歩道全てが今回の工事範囲です。

右上の白っぽいスロープは、滑らないように履け引き仕上げに。
手前の歩道と左の緩いスロープは洗い出し仕上げとしました。




履け引きのスロープ、工事以前は豪雨のたびに地表面が
えぐれたものです。
そのたびにバラスを敷き、転圧プレートで固めますが、
一たび豪雨に見舞われると元のもくあみとなりました。

何とかしなければと、これも長年の宿題でした。
 



今回の工事で長年の宿題は解消したのですが、
コンクリート膚はどうも好きになれません。

値段が高くとも洗い出し仕上げにしたいのですが
雨に濡れたときの滑りが心配で、
採用できないのです。


ここで必死の打開策。

コンクリートの味気なさを
せめてコレでなんとかガマンしましょう

てなタクラミですね。






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