温泉付(局岳)(2020-12月)

下山の後に温泉に入りたいな

登山はせいぜい1時間ほどの登りで、

汗をかいた後は源泉の露天風呂が待っている。

移動にムダな時間をかけず、せいぜい100km圏内としたいな。


そんなところあるかって?

あるわけない・・か




登山口に向かうと、
朝日を浴びた山が迫ってきます。

標高1,029mの局岳(つぼねがだけ)

我家から西北西へ50数km、松阪市にある山です。






登り始めから落葉樹林帯。

木々が密集していても落葉しているから
ムチャ明るい。

こんなことは珍しいことです。

普通は薄暗い針葉樹林帯から始まり、
しだいに落葉樹林帯か常緑低木帯へと変化し、

高度を上げるに従い空が抜けて
明るくなっていくと思われます。


落葉樹は
コナラ、クヌギ0rアベマキ、シャラ、ヤマザクラなど
いわゆる里山の雑木林と言われるもの。


この落葉樹が続くかと思うと
むしょうにうれしくなってきました。





 
 
ところが、ものの30分も歩かないうちに
針葉樹林帯に変わりました。


天高く伸びる杉の木立に
故郷の砺波平野が思い出されます。

暗緑色の山々が平野を囲み、
家々はカイニョと呼ばれる杉の屋敷林で囲まれ、
どこに目を転じようと昼なお暗いイメージでした。



いつまでたっても
針葉樹林帯から抜け出せません。

こうなると条件反射的に
センチメンタルになるのでしょう。

故郷がなつかしい






ふり返ると谷合に息づく飯高の町。

見知らぬ山里に、いつも思うのは

みんなどんな仕事しているんだろうか、
ここでの暮らしぶりはどうなんだろうか、

寂しくないのか、楽しみは何だろうか、
いろいろと関心が絶えないことです。






人工林がそこかしこで山頂に伸びています。

こんな急峻な斜面に、よくも足を運んだものだと、
山びとのたくましさに感動します。






松阪市街と伊勢湾がボンヤリ。

登りの2時間は、だれにも会いませんでした。

ところが山頂で4人に出会ったのです。

京都からの単独若者、
津からの単独者、
松阪からの若者二人組


全てが男子で若いのだ、
この山はご婦人に人気がないのかも

地味で無彩、
なんだか昔の登山みたいだな





 
 
山頂より南西を展望。
うっすらの雪化粧は大台ヶ原か、それとも大峰山脈か

今日は12月27日
標高2,000m近くとなれば、なるほど雪だね

登山靴も新調したことだし、
来年はあそこに行ってみようかな


やっぱり無理かな





 

 局岳の登り口は標高350m、山頂が1,029mだから
高低差700mの登山。

温泉の癒しには、この疲れはピッタリでしょう。

登山口に近い飯高温泉は、もってこいの施設です
(公式の案内から画像を拝借しました)

日曜日の昼下がりだというのにコロナ禍で、
入浴者はせいぜい7〜8人くらい。

人の声が全く聞こえません。

ぬるめ湯の一人用陶器風呂に身を沈め、
手足を縁から出せば
加熱と冷却に良いバランスをとって、
半時間以上も眠ってしまいました。





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