汐見台の変(2020-5月)

5月3日でした。

前日のボート釣りの疲れもあり
寝床で「永世名人」の授与式の夢でもみていたのでしょう。

イイ気持ちでウトウトしていました。


朝早くからバーヤの悲鳴

「ササユリが大変よ

とっさに飛び起き、
頭に6年前の悪夢がよぎりました。

「いったいヤツはどこから入ったんだ」






出入り用のワイヤーメッシュがご覧のとおり

力づくでこじ開けた証拠に
鉄筋に毛が絡みついていました。

   

更新用に残しておいたものを
食い散らして、

タケノコは奴らの大好物です。


柵で囲まれた竹藪はタケノコの宝庫、

イノシシにとって二度と味わえない
至福の夜を過ごしたようです。





今年はいつもより早そうだねと、
期待に胸弾ませていたのに・・・

ササユリの球根もまたイノシシの大好物、
見逃すはずはありません。






敷地のアチコチが荒らされ、

柵もこうなると役に立たなくなります。


 
 
柵の外は、
イノシシのせいでムチャクチャ。

竹の地下茎が走っているおかげで、格好の食事場と化すようです、

柵の内側にある竹林から地下茎を通じて栄養補給され、
毎年タケノコが生産されるのでしょう。


もし一般の竹林だったら、
奴らは最後のタケノコの1ケまで食い尽くしますから、

竹の更新はできず、数年経つと竹林が消滅することになります。






二日目の早朝(5月4日)
玄関を出て数歩のところで

な、なんと

距離は5m、
真横に黒い巨体のイノシシが目に入ったのです、

ヤツはとっさにワタシの後ろ方向に逃げ、
ワタシも条件反射で物置に銛を取りに急ぎました。

「オンドリャー 勝負だ」


ヤツは逃げる逃げる

ワタシはわめきながら追いかけ追いかける

ヤツは敷地の周囲に張り巡らされた柵に
何度もぶち当たり、必死に逃げる


ワタシは力をふりしぼって追いかけ、
とうとう
至近距離まで追い詰めた

ところが、
銛を投げ打つ手が止まったのです。

最大のチャンスだったのになぜだ?


もし銛を投げたら、次の武器がないのです

尖った銛がヤツに突き刺さり、
それが引き金となってワタシに牙を向いたら・・

チョットひるんだのがいけなかった


庭を一周し、そしてヤツは消えた

ワタシは全力で走ったおかげで、
しばらく動くことさえできませんでした。






新たに荒らされた場所を見て茫然自失

ここはササユリ群生地でした。






無惨

ササユリがまたもや狙われました。





ヤツが消えた場所はご覧のとおり
柵が外れ、大きくねじ曲がっています。

昨日侵入した所と同じ場所です。

もちろん修復したのですが甘かった






柵が浮くのを防ぐには鉄杭しかありません。

完璧を期します

土を掘り起こさないように地面に
ワイヤーメッシュを3枚重ね、

それらを固定するために
自作の鉄杭をバンバン打ち込みました。







10cm角、6mmのワイヤーメッシュを
2枚も使いました。

まさに鉄の壁、鉄壁です。




 
そして三日目の朝(5月5日)

安心して庭を巡回していると、

なにか違う・・昨日と違う気がしてきました。



 
 
またしてもササユリが

この三日間での被害数は、全体の半分に達するでしょう。

昨日はヤツを追い詰め、恐怖を抱かせたというのに、
なんというふてぶてしさ。


ただ昨日と違うのは、被害が広範囲に及んでいるのに、
荒らし方がダイナミックではありません。


おそらく沢山のウリボウ(子供)と母親だと思われます。



   

侵入口はここしかないでしょう、
ここなら子供も通過できそうです。

とにかく
この6年間に一度も侵入を許したことが
なかったのです。

イノシシは一度なり美味しい思いをすると、
それへの執念は、そら恐ろしいものが
ありますね。




ともあれオープンガーデンが中止になって
良かったかもしれません。

ササユリが目当ての来客は間違いなく
ガッカリされるでしょうから。


しかしよく考えてみると、
ササユリは主役とならないのです。

ササユリも含めたナチュラルガーデンこそが
汐見ガーデンのメインテーマであるのです。




 


TOP