難題は活力源


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五ヶ所に来る度に、何かやと災難が降りかかります。

老いぼれいく爺にとって、それは辛いことであります。

でも、翻ってそれら難題を問い直してみると
案外これはチャンスかもしれない、老衰をおさえる予防薬に化けましょうに。






ついにイノシシが出没しました。
いつかは来ると覚悟だけはしていたのですが・・・

ここ半年以上もシカの被害もなく、ネットの威力に感心してました。
ネットは地面に長く垂らし、害獣の足を絡めるようにします。

ワタシ自身足を捕られ、どれだけ転倒したことでしょう。
妻などは、転倒したはずみで大怪我をしました。

ヤツラは垂直のネット際まで接近しますが、足元のネットを怖がり
後退するのです。
この効果は絶大でしたね。
ネット際まで来ては退却を繰り返した様子は、シカの蹄跡で簡単に
想像できます。

しかし、ネットを破損させるのはシカだけじゃありません。
倒れてくる大木こそ脅威です。
この留守の間に大きな台風がありました。
強風でへし折られた樹木が、ネットを押し倒します。
ネットが破損されると、シカの侵入は火をみるより明らかでしょう。

五ヶ所に到着し、すぐに確認作業に入りました。
大きな枯れ木が無数に飛び散っています。
肝心のネットはというと、これが不思議に無事なんです。
ただ、敷地の至る所で赤土が剥き出しになっています。

赤土の散乱は獣の獰猛さを感じさせます。
深く掘ったのはユリの球根を漁った証で、ことごとくやられてます。

シカの食害からようやく回復したササユリ、これがほぼ全滅。
妻の母の形見として大切にしてきたユリたちも、これまた全滅。
日本原種のカノコユリ、オニユリ、テッポウユリ、これらもほぼ全滅。


侵入路が判明しました。
竹薮に巡らした金網がめくれ上ってます。
押さえの石も弾き飛ばされてます。

なんと、そこだけネットが高くなった部分でした。
ということは、地面を覆うのに充分でなかったわけで。
最低1mは必要なのに、地面に30cmくらいしか垂れてなかった
のです。

ネット自体は無傷です。
悔しいなあ、ちょっとしたスキをつかれちゃった。







イノシシだけで気落ちしているのに、さらにもう一つ。
コンクリート歩道が全体に変です。
歩くとカランカランと軽い音がします。

それも歩道全体からです。
仕上げの洗い出し層が浮いてきました。
いわゆる下地のコンクリートからの剥離です。

いままでは目地の部分で剥離がありました。
それが全体に広がったようです。
右の写真の歩道は手前から7mくらい奥まで完全に
浮き上りました。

この二年間に、手直し工事を2回も行いました。
そのつど、名古屋から左官工事屋さんが来るわけで、
3名の職人と、2日間かけて直します。

このように説明すると、どってことないように思いま
すが、それがそうじゃないのです。

これは世間ではよくあることで、手直し工事にかぎり
スムーズに前に進みません。
欠陥のすべては、請け負い工事業者の無償工事と
なります。
ですから言い訳を並べ立て、逃げたがります。

それを逃がさないようにしなければなりません。
一日に7,8回も電話して、通じないとなると自宅に
押し寄せることもしないとね。


全ての洗い出しをハツリとることにしました。
下地のコンクリートを荒削りして、新たに洗い出し
仕上げをすることになりました。

全面的に改修、これは大工事です。
もちろん無償工事。
今年中に完工すること。

ここまでこぎ着けるのに苦労しました。