子供のたぬき 達。 後ろは去年の 娘?嫁行かず。 青く見えるのは 海 |
家族 大人5名、子供6名 だれが親で、だれが夫でだれが妻で、だれが居候で、だれが叔母かなどは、 さっぱり分からない。 だいたい性別自体も、さっぱり区別がつかない。 寒い季節には2人ずれが目立って現れ、相手を押しのけてエサを食っていた のがオッカサンで、妊娠中のためかオットサンより幾分肥えており食欲も旺盛 であった。 偵察員として先に送り出され、エサの前でオッカサンに弾き飛ばされていたの が、きっと太郎に違いない。オッカサンは後に、「花子」と呼ぶようにした。 いまでも太郎は偵察特攻隊長であり、しばらくしてさみだれ的にガキやオッカ サン、それに続いて前年のガキや、居候みたいなのがやってくる。 みながくると、太郎はエサを食うのを止め、すっと身を引いてガキの毛ずくろい をしてやったり周辺の警戒にあたり、腹五部ぐらいでガキ達を残して去っていく。 それに引き換えオッカサンとおぼしき方は、ガキを跳ね除けてガツガツとあさ ましい。いつまでも食っているようで、まるで けじめというものが無いようである。 人間社会の縮図を客観的にみているようで、生きた勉強になる。 とにかくここまでは一定の推測であり、実は太郎が花子で、花子が太郎でない とも限らない。 キンタマでもみせてもらえば納得できるんだがなあ…。 タヌキは毎年4〜5匹出産すること、一年で成獣に成長することをニワカ勉強で 知った。そうなると家族の系譜作りはとても厄介そうだが、返っておもしろそうで 知的好奇心がウズイテくる。 真剣に考えての挙げ句、多色のカラ−スプレ−で尻尾に着色する方法を、雷の ごときバキリと閃いた。 妻に我が名案を得意になって説明したのであるが……。 「自然のままにあるものを、人工的にそんなことしてイイと思っ てんの、 無神経 !!」 相談した相手がまずかった。 |